色の時間の経過と浦島太郎~

インテリア

私たちの時間感覚は、色によって心理的に影響される。

赤や橙に囲まれた環境では、時間を長く感じる。ピンクのカーテン、赤の絨毯

橙色のソファの部屋にいると実際の一時間が二時間にも感じられる事がある。

だから時間の経過が長く感じられる場面が、欲しい時は、暖色系が望ましい。

結婚式場の真紅の敷物は、華燭の典のシンボルカラーであると同時に

時間を長く感じさせる効果をも秘めている。そして、短時間でテキパキ式が

進んでいくわりには、ゆったりと時間が流れていく感じを与える。

反対に寒色系は、実際の時間を短く感じさせる。

一時間かな? が実は、二時間も経過していた。

工場とか単調な作業にあけくれるところでは、青、青緑などの寒色系が最適といえる。

さて昔々、浦島太郎は、助けた亀に連れられて竜宮城に行き乙姫様と栄華な暮らしを

送ったが村に帰ってみたらなんと三百年も経っていたというおとぎ話。

乙姫様に貰った玉手箱をあれほど「開けないで」と言われたのに開けてしまったとたん白い煙がパッと出て

浦島太郎は、たちまちおじいさんになってしまった。

白い煙の”正体”はなにか!

海底の竜宮城は、青一色の世界であること。

水は、もともと緑、青、紫などの短い波長の光しか透過しない。空が青いと海も青くなる。

この青一色の環境で彼の時間の感覚は、すっかり狂ってしまい本当の時間経過を半分以下に感じてる。

それと色に関係なく視覚的興味があると、実際の時間

は、素早く経過するという原理がある。

浦島太郎は、タイやヒラメの舞い踊りの視覚的興味と

青一色の二重の影響を受けて三百年をあっという間と

感じたようだ。