幼少の折、京都の親戚と何度か茶会まがいの事を経験してお茶の事には慣れていた。ただ作法は、自己流でいつか学べればいいかと思いつつ先日も久しぶりのお茶会に茶器を拝見の時、高く持ち上げて注意される始末・・
でもそんな私にも素晴らしい思い出があった。
もう20数年も前、あるお茶会に招待された。確か新宿のはずれの広いお屋敷でした。
茶室のにじり口からくぐり抜ければ美しい床の間と釜の音、すっかり千利休の世界・・
魅了されて庭に出た。
その時、すり鉢状の庭の奥の方から聞こえてきたのは、
伊歌劇プッチーニの”誰も寝てはならぬ”
夜空に響きわたってきた。
大好きなパヴァロッティの伸びのある歌声に見上げたら満天の星
わびさびの和の空間と洋の曲が、不思議に溶け合って鳥肌の立つ思いがした。
人の感動は、和と洋の区別なんかないのだ・・それがホンモノだから