もうずっと昔 建築士資格の発表を待っていた時、新聞のチラシでCAD(バソコンで図面作成)の募集があり
入った会社は、凄かった!
初めはCADをやっていたが何か月後に工事部に移動させられた。
まだ主婦丸出しの私は、業者との会話もビビッて出来なかった。
最初の仕事が、水回りの改装 酒臭い老大工とペアを組まされて現場へ
坂道の下の家で先ずトイレの交換、汚れた便器を二人でヨロヨロと担いで登って行った。
丁度坂の上に女子大があって華やかな下校中、対照的な光景だったと思う。
その頃IC(インテリアコーディネーター)の資格は、持っていた。
その彼女達の中にも憧れの仕事の一つだったかも
が現実は、便器運び・・・
その後の仕事も主婦の感覚から逸脱していた。
店舗を主に作る会社であったので、大きな居酒屋の現場で雑用をしながら三時は
国道沿いの道路際にベニア板を敷きそこに車座になって休憩・・一応女性は、私一人
勿論抵抗は、あったけど”郷に入りては郷に従え”で最後は、平気になって居眠りもするようになった。
さて幾つかの驚きは、当たり前になった頃、マンションの部屋の塗装の状況を見に行った。
暑い日で職人一人で作業していた。会話をかわした後、彼が背中を見せて仕事にかかった時
汗でピッタリ白いTシャツに浮かんでいたのは・・・・
もう頭真っ白になって後ずさりしながら退散!
その会社に見切りをつけたのは、やはり大店舗の改築工事に這いつくばって養生したり
雑巾がけの私にたまたま同僚がみて埃まみれの私に「鼻から煙が出ているよ」の一言
それからまともな建築会社に転職したが最初の店舗を任された時、この経験は、大きな自信
に繋がった。
今は、その会社は、倒産してないけれど
主婦を引きずっていた私を脱皮させてくれた会社でもあった。